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▶2020.04.06 Mon. - 11 Sat.​ ギャラリー檜e・F

宮田義廣展「毒と薬」

​■4月の頭に京橋のギャラリー檜e・Fにて個展を開催します。未だアーカイブもきちんと残せていない前回の個展から約半年、別の画廊での発表となります。2020年3月現在、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大抑制に伴い、日本各地でイベントの自粛要請が行われています。しかし私は自身の表現活動を自粛するつもりはありません。奇しくも以前から温めていた今回の展覧会タイトルが今の時世を表すものになった、というのも開催の理由の一つです。表現の自粛を半ば強制されることは、人間にとって薬によって生命活動を抑制されるのと同義で、強すぎればそれも毒になってしまうと思うのです。人間にとっての毒は細菌やウイルスだけではないし、誰かにとっての毒が別の者にとっての薬に転じることもあるでしょう。アートは時々無力に思われますが、決して無力でも、無駄でも無意味でも無益でもありません。今回はそんなアートの毒、或いは薬としての役割や、その両方を流転する中に見える「風景」をテーマに作品を展開します。

お立ち寄りいただける皆様には、各自で万全の感染対策をしていただきますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

展覧会概要

日常的な視覚体験の「風景との遭遇」を基に、図像性と物質性の領域を揺れ動く「未分明の風景」を描く平面作品を発表。

M100号アクリル画他、15点前後。

 

作家のコメント

“有害” か “有益"か、目に見える結果のみが取り沙汰されがちな社会で、見捨てられた過程や忘れられた関係性について考える。
『毒と薬』は、それぞれが独立し対立する概念ではなく、表裏一体・流転の関係性である。

ここに風景の成立と変容、その煌めきがあることを見逃してはならない。
『毒にも薬にもならぬ』という言葉がある。
風景という現象を私たちは日々何千・何万回と知覚しながら、その殆どを“無害無益な経験”として、フラットに再認し直して現在を生きている。そのなかで度々起こる再認の失敗、即ち「未だ毒でも薬でもなく、また毒にも薬にもなり得る何か」との遭遇的体験こそが、未来の未決定性と現在性を保証する。
私たちの存在や記憶、その根源的かつ未知なる「風景」に、再び出会うきっかけとなることをもとめている。

宮田義廣

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【基本情報】

宮田義廣展 毒と薬(どくとくすり)

 

会期:2020年4月6日(月)~4月11日(土)

開場AM11:30-PM7:00(最終日はPM5:00迄)

会場:ギャラリー檜e・F

〒104-0031東京都中央区京橋3-9-2宝国ビル4F

(入場無料・作家は会期中全日在廊)

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